第59回日本輸血・細胞治療学会総会の開催にあたって
テーマ:輸血・細胞療法:過去・現在・未来

   21世紀の幕開けからはや10年が過ぎました。その間、当学会は法人化を成し遂げるとともに、日本輸血学会から日本輸血・細胞治療学会へ名称変更し、まさに、新しい世紀での新たな挑戦を目指した学術団体としての体裁を整えて参りました.そのような節目にあたり、今回の総会は、学術集会が法人事業の根幹であることから、学会(法人)が運営の主体となって準備を進めて参りました.
   本総会のテーマは「輸血・細胞療法:過去・現在・未来」です.将来(未来)に向け、従来の輸血療法からより広い分野を包括する輸血・細胞療法への貢献を目指し、今まで(過去)培ってきた血液の安全性の確保に関する経験と深い造詣を活かして、その現状(現在)をupdateすることで、これから(未来)の医療/医学において当学会がどのようにイニシアチブをとってゆくかを、会員の皆様が一堂に会して議論できる材料と機会の提供を目的と致しました.
   幸い、皆様方から多くのご意見やご提案をいただき、特別プログラムとして特別講演(PL)3題、教育講演8題、シンポジウム(SY)10題、パネルデイスカッション(PD)4題、ワークショップ(WS)3題、イブニングセミナー(ES)とテクニカルセミナー各1題、と企業共催セミナー(LS)11題を準備するとともに、一般演題(口演、ポスター、WS公募)として247題をご投稿いただき、過去最大規模のプログラムを用意できることとなりました.その中で、臨床検査技師が主体のプログラム(SY3、WS1、3、ES)や聴衆参加型のPD(PD1:さあ困った!こんな時どうすればいい?)を組むとともに、最新情報の提供を共催企業にもお願いし、海外から6名の演者(PL2、SY7、LS1、5、7、8、10)をお迎えすることとなりました.
   ちょうどこの時期は、お花見の喧噪の後、帝都副都心にてゆったりと明治神宮の新緑と新宿御苑の八重桜を楽しんでいただけるかと思います。
   どうか皆様方におかれましては、多くのご参加をお待ち申し上げます。

平成23(2011)年3月吉日