総会長挨拶

会長

第66回日本輸血・細胞治療学会総会
総会長 室井 一男
自治医科大学附属病院輸血・細胞移植部 部長・教授




 日本輸血・細胞治療学会の会員の皆様。この度、第66回日本輸血・細胞治療学会総会を2018年(平成30年)5月24日(木)、25日(金)、26日(土)の3日間、宇都宮市の栃木県総合文化センターと宇都宮東武ホテルグランデで開催させて頂くことになりました。栃木県総合文化センターで、血液学関係・細胞治療学関係の学会が開催されるのは、三回目となります。古くは、1996年(平成8年)4月17日~19日、自治医科大学血液学の三浦恭定教授のもと、第58回日本血液学会総会が開催されました。その後、2010年(平成22年)7月1日~3日、自治医科大学血液学/遺伝子治療研究部の小澤敬也教授のもと、第16回日本遺伝子細胞治療学会学術集会が開催されました。当時、私自身が学会の総会長を務めるとは夢にも思っていなかったので、今回の当学会の総会長を拝名したことは、大変光栄に思いますし責任の重さも痛感しています。

 さて、今回の総会のテーマは、チーム医療とイノベーションといたしました。総会のポスターに示されているように、チーム医療とは、医師・臨床検査技師・看護師・薬剤師などの医療従事者が、各々の専門性を活かし、お互いに共同し、質の高い輸血療法と細胞療法を行うことを意味しています。総会のテーマに従い、シンポジウムなどでチーム医療についての議論の場を提供いたします。補足ですが、来年度(平成30年度)の診療報酬改定の第一希望に輸血チーム医療加算を挙げ、関係者とともに保険収載を目指し精力的に活動してまいりました。イノベーションとは、輸血療法・細胞療法の革新を意味しています。別な言葉で言えば、自ら輸血療法・細胞療法のエビデンス(EBM)を作り出すことです。職種に係わらず、輸血療法・細胞療法のEBMを作って行く必要があります。そこで、学会員が最も取り組むことが多い臨床研究に焦点を当て、ご専門のお二人から、全学会員向けと看護師向けに特別講演を頂くことになっています。関連事項として、医学研究と個人情報保護や倫理などとの関係についての教育講演を設ける予定です。

 その他、世界的に活躍されている大学の同級生のお二人に特別講演をお願いしてあります。アジア地区各国の輸血学会との連携は重要なテーマですので、千葉総会に引き続き特別講演を設ける予定です。私のシアトル留学時代の恩師であるDr. Lokenに、共催セミナーでflow cytometryのoverviewのご講演をお願いしています。

 今回の総会では、宇都宮総会企画委員会を立ち上げました。メンバーは、室井(総会長)、岸野さん(会長補佐、臨床検査技師代表)、松本さん(会長補佐、看護師代表)、大谷先生(総会事務局)、田中先生(総会顧問)の5人です。宇都宮総会企画委員会で、企画名と企画のあり方を統一し、新たな企画としてMeet-the-Expertを設ける予定です。会員皆様からの要望を踏まえ、今後詳細な総会プログラムを作成して行きます。総会出席者の利便性を図るため、抄録集アプリの導入を検討しています。宿泊ホテルの申込は、早めに掲示する予定です。

 栃木県総合文化センターは、宇都宮市の中心にあり、通りを挟んで栃木県庁があります。宇都宮駅西口からバスが多数出ており、県庁前で下車し数分で宇都宮東武ホテルグランデと栃木県総合文化センターに着くことができます。ある調査によると、全国人口50万以上の都市の中で、宇都宮市(人口52万)は住み良さが5年連続第一位とのことです。首都圏に近く、観光地(日光、鬼怒川、塩原、那須)にも近いこと、生活環境の良さが高く評価されたのかもしれません。宇都宮市は、餃子で有名ですが、ジャズやカクテルでも名が知られています。

 皆様の多数のご参加をお待ち致しております。

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