このたび、第21回日本輸血・細胞治療学会秋季シンポジウムを平成26年10月18日(土)に松山市で開催させていただく運びとなりました。四国での開催は第11回(内田立身会長、高松市)、第14回(池田和真会長、高松市)に続いて3回目になり、愛媛では初めての開催になります。シンポジウム会場は3000年の歴史がある道後温泉の近くにあって、江戸時代に建造された天守が現存する松山城を望む位置にあり、温故知新の気持ちが自然と湧き上がる場所です。
 本シンポジウムのテーマは「検査を活かす」としました。多くの検査が輸血の適応や副作用を把握するために行われています。しかし、適切な検査が選択され、その結果が正しく解釈されて診療にきちんと活用されているかというとまだまだ不十分なように思います。古くからある検査でも検査方法が進歩し、その臨床的意義が変わってきています。輸血医療従事者は輸血検査を正しく理解してそれらを診療に活かしていく使命があると思います。本シンポジウムでは「HLA抗体検査」「止血検査」「B型肝炎検査」の3項目を取り上げ、最新の情報を皆様に提供できるような企画にしました。また、「認定輸血検査技師更新必須講座」でも最新の検査や技術が取り上げられており、一日で輸血に関連した検査の流れを感じとれるよい機会になると思います。
 IT技術の進歩によって自宅や職場に居ながらインターネットで講演を聴くことができ、さらにリアルタイムでの質疑応答も可能な時代になってきています。しかし、お互いが顔と顔をつきあわせてのコミュニケーションにはまだまだ及ばないのではないでしょうか?会場でさまざまな人と触れ合い、輸血医療の最近の動向を肌で感じる機会は貴重です。このような機会の促進こそ大切と考え、今回のシンポジウムでは前夜に会員懇親会を開催することにしました。瀬戸内の美味しい料理を用意いたしますので、ぜひ松山へ足をお運び下さいますようお願い申し上げます。